使いやすいキッチン、調味料や冷蔵庫の食材を無駄にしない管理方法。
誰しもがさまざまな形で取り組んでいることだと思いますが、なかなか思うようにはいきませんね。

整理収納アドバイザー「ヒバリ舎」の内山ミエさんに、機能的でおしゃれなキッチンづくりについてお話を伺いました。

「自分だけが使いやすい」をやめて、「みんなが使いやすく」にすると解決する。内山さんのアドバイスの意味を詳しく掘り下げます。

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▶前回の記事はこちら

自分では気づけない「不便さ」

編集部八木:
「家族が片付けを手伝ってくれたり、休日には料理してくれるのですが、毎回『ママ、これどこ?』や終わった後の片付けがストレスです」

内山さん:
「ママを助けたい、という思いからの行動で、その気持ちはうれしいのですが、調味料や調理器具の場所を一つひとつ伝えなければいけないのは、わずらわしく感じるときもあるかもしれませんね。

こういうことが起きる場合、もしかしたらそのキッチンが使いづらい環境なのかもしれません。

キッチンはどうしても使用する機会が多いママが、自分本位に収納を決めてしまいがちです。もちろん、ママしか使わないのであればそれで良いのですが、家族が使いやすいキッチン収納になっていれば「あれどこ?」からは解放されます。

それにそもそも家族が使いづらい、まるで『ママのお城』のようなキッチンは、実は自分にとっても使いづらい、不便な状態の可能性があります

編集部八木:
「『不便な状態』の自覚がないかもしれません」

内山さん:
「普段キッチンを使っているママは、例えばピーラーなどを探すとき、引き出しがごちゃごちゃしていてもすぐに見つけられますよね。ですが、普段使っていない家族はパッと見つけることができません。

人間は多少使い勝手が悪くても慣れてしまう生き物と言われています。

そのため、引き出しがごちゃごちゃしていても、普段から使っているママには全く問題なく使えてしまいます。

『慣れているからわかる』のではなく『使いやすいからわかる』という状態にすることはママにとっても良いことだと思います。

ご家族に何度も『あれどこ?』と聞いてほしくない、と思うのでしたら、自分と同じくスムーズに料理・片付けをできるように収納を工夫してあげることが重要です」

編集部八木:
「たしかに仕事でも、同僚と話していたら『それって面倒ではないのですか?』なんて聞かれたことがありました。その作業に慣れていたため、自分では面倒なことに気づかなかったのですね」

内山さん:
「慣れとは恐ろしく、自分の中では『そういうものだ』と、面倒とは思わなくなってしまいます。そういったものは、第三者から見ると問題点が明らかになりやすいです。

問題点がわかったら、どうすると解決するかを考えていく必要がありますね。

収納も同じで、問題点に対し解決策を考える、つまり収納を見直す際には『パパはどこが使いやすい?』など、家族と一緒に考えていくとより良い収納になりますよ

例えば、背の高いパパなら目線も高いです。
パパがよく使う調理器具や調味料などは、パパの目線でも使いやすい位置に。もし料理台が少し低いようなら、パパ専用の台や厚めのまな板などを用意するだけでも、料理がしやすいキッチンになります。

それから、お子様と一緒にお菓子作りなどをするご家庭ならば、子どもが取り出しやすい位置にお菓子作りの道具があるように収納方法を考えていきましょう」

「わかりやすい」から使いやすい

内山さん:
「キッチンと言えば、よくいただく相談が『調味料や食材の名前を書いたラベルを貼っているのに、家族がわかってくれない』といったものです。

実際にキッチンを拝見すると、英語で『suger』や『salt』などと書かれたラベルを見かけます。時には『komugiko』『dashi』なんて書いてあることも。

確かに見た目は格好いいですが、これは『ママだけがわかるラベル』です。普段から見慣れていないパパや子どもからすると、ぱっと見て判別しにくいため、これもまた『ママ、あれどこ?』と聞くことになりますね」

編集部八木:
「そのラベルを貼った人にはわかる表現になっていますね」

内山さん:
「そういった一目見てすぐ判断できない状態だからこそ聞かれているのに、『そこにあるでしょ!』とイライラしてしまうという方が本当に多いです。

揃えておきたい、見た目をよくしたいという気持ちはわかります。実際、整理収納は見た目の美しさも重要な要素のひとつです」


内山さん:
「しかし、家族もキッチンを使うのであれば、自分の好みやこだわりで『komugiko』と書いておくよりも、ぱっと見てわかる『小麦粉』や『こむぎこ』と書いておくほうがわかりやすいですよね。

スマートフォンで簡単にラベルを作ることができるピータッチキューブというラベルライターでは、色やデザイン、フォントも豊富で日本語のラベルも意外とオシャレで格好いいですよ。

日本語のフォントも豊富なので、かっこよく見える日本語ラベルを作成すれば家族からの『あれどこ?』はなくなり、イライラも解消しますよね」

その収納「ホビー」になっていませんか?

内山さん:
「最近では、牛乳パックや生姜のチューブなどにつける白いカバーや、食品を隠す白いトレーなどがあります。SNSや雑誌などでもよく見かけるので、これが『正解』と思うママも多いようですね。

また、醤油は必ず醤油差しに詰め替えなければいけない、と思い込んでいる方も少なくありません。せっかくの生しょうゆなど、そのボトル自体が醤油の鮮度を保ってくれているのに、わざわざ醤油差しに詰め替えてしまっては、どんどん劣化して味も鮮度も落ちていきます。

見た目だけを重視した収納はただの『ホビー』です
ひとり暮らしや自分だけが使うのであれば、ホビーでも構いませんが、ご家族も使うことを考えるなら、ぱっと見てわかりやすく、そして使いやすくした方がいいですよね。

カバーや詰め替えなど、本当にその必要があるのか今一度確認してみましょう」

「いつも使っているモノ」が本当に必要なモノ

編集部八木:
「ところで、引き出しの中にピーラーが2~3個入っているのですが、家族に『どれを使えばいいのかわからない』と言われてしまいました。どうやって整理するといいでしょうか」

内山さん:
「用途の同じ道具が引き出しに複数ある。これもよくいただく相談ですね。

ママはいつものことなのですぐに目的のピーラーを取り出せますが、家族からするとどれを使っていいのかわかりませんよね。

さらには、複数あっても実際にはいつも同じピーラーを使っていて、残りの2つは使っていないのに引き出しに入っている、という方もいます。

よく使う引き出しには、そうした本当に必要なモノだけを揃えてサッと取り出せるようにしておくと、家族だけではなく、ママも使いやすくなるはずです」

編集部八木:
「その『必要な物』を選ぶのはなかなか難しいです。どのように選ぶと良いですか?」

内山さん:
「引き出しのモノを出して並べ『必要ないモノはどれですか?』と聞くと『全部必要かもしれない』と答える方が大半です。

それではいつまでたっても整理できませんので、聞き方を変えて『これは使っていますか?』と聞いてみます。

すると『これは使っているけれど、これは使っていない』と、いつも使っているモノ、つまり本当に必要なモノを適切に選べます。

そうして選んでいくと、最終的に本当に必要なモノは数個だけで、使っていないモノがたくさん出てきます。たくさんの使っていないモノについては、皆さん『全然使っていないですね』と言いますね。

本当に必要なモノが数個だけなら、普段よく開ける引き出しに使っていないモノを入れておく必要はないです

編集部八木:
「では、使っていないモノは捨てた方がいいのでしょうか?」

内山さん:
「もちろん捨ててしまってかまいませんし、まだ使えるモノを捨てるのに抵抗があるのであれば無理に捨てる必要はありません。

ただ、捨てないとしても「今必要なモノ」とは区別し2軍(控え)ツールとして保管するようにしてください。

『使えるから、便利だから、もしかしたら使うかもしれない』と処分する気にならない場合には、2軍アイテムとしてドサっと箱に入れて、普段使わない棚の上などへ収納しましょう。

一番重要なことは、本当に必要な使うモノだけが使いたい場所にあって出しやすいという環境を整えることだと思います。そのため、使わない・必要ない2軍アイテムは棚の上でぎっちり詰めていてもいい、取り出しやすくなくてもいいです。

そして、残ったよく使うモノ、1軍アイテムはスペースにもゆとりができるため、ひとつずつ並べて、見やすく、取り出しやすく収納ができますね。

調味料のラベルと同じく『わかりやすく、使いやすい』を優先していきましょう」

食材も視覚化して「わかりやすく」管理

編集部八木:
「キッチンというと食材に関しても、冷蔵庫にあったはずの食材が、いざ使おうと思ったらなくなっているといった問題があります。どうしたらいいでしょう?」

内山さん:
「もしかして、冷蔵庫の中身はママだけが残った食材や買うべき食材を把握していませんか?ママだけのメモや手帳に書いているなどしていませんか?

それでは、家族みんなが今ある食材を把握できません。みんなが使いやすい、わかりやすい食材の管理方法を考えてみましょう」

内山さん:
「ご主人も買い物や料理をするのなら、家族みんなで「食材のある、なし」が一目でわかる状態がベストですね。

例えば、うちでは冷蔵庫にマグネットを貼って、卵や牛乳、豆腐などないと困る定番の食材10種だけを管理しています。

ご家庭によっては、ホワイトボードに毎回書いているという方もいるようですが、手書きの場合には書き間違いや読み間違いなど、きちんと情報が伝わらないことがあるので、ラベルを貼ったマグネットを使っています。

在庫が『ある』ときは右側の欄に、在庫が『ない』ときは左側の欄に、食材の名前が書かれたマグネットを移動します。

移動する際のルールは、食材を使い切った人、買った人がマグネットを移動する
たったそれだけです。

パパが卵を使ったよ、という時には『卵』と書かれたマグネットを左側に移動していれば、ママも『あ、これを買わないといけないんだな』と冷蔵庫を開けることなくわかりますよね」

編集部八木:
「でも、食材10種類だけできっちり管理できるのでしょうか?」

内山さん:
「食材の数を増やしたり、難しいルールで管理すると家族がついてこれなくなり、またママだけが頑張って管理しなければならない状況になります。そのため、簡略化してシンプルにするのがコツです。

実際に、ご家庭でよく使う食材、よく買っている食材は何か考えてみてください。卵や牛乳、人参、玉ねぎ、キャベツなどご家庭によっても異なりますが、意外と『必ず家にある定番の食材』は10種類くらいになります。

どんなことでも、自分だけで抱え込んで表に出さなければ、周りは気づかず動いてくれません。管理を『視覚化』するだけで、ご家族にもわかりやすい環境が整います。

家族みんなで確認できるので、無駄に買ってくることもなくなりますね」

キッチン収納に「正解」はない

編集部八木:
「わが家ではフライパンやお鍋などを全部コンロの下に収納していますが、キッチンには基本の収納方法などはあるのでしょうか?」

内山さん:
「例えば、お味噌汁を作ろうと思ったら、鍋を出して、水を入れて、コンロに乗せますよね。ではもし、この鍋がコンロの下に置いてあったらどうでしょう。
コンロとシンクの間を行ったり来たり。ちょっと動きに無駄があると思います。

実際、『火を使う物はコンロの下、水を使う物はシンクの下』といった収納の基本はあります。炒め物をするフライパンはコンロの下へ、お湯を沸かす鍋はシンクの下へ入れると良いですね。

しかし、ご家庭によってキッチンの形態や人の動き方によっても適切な収納方法は違いますので、なかなかセオリー通りに収納できません」

内山さん:
「お料理が好きか嫌いかによっても、かなり収納方法が変わってきます。

お料理が好きで、キッチンに立つ時間も長いお客様でしたら、お料理のしやすさを1番に考えた収納にします。調味料や調理道具などはできるだけ表に出した形だといいですね。

反対に『料理した後のお掃除が面倒』『あまりお料理が好きではない、得意ではない』というお客様の場合には、モノを極力出さず、お掃除のしやすいスッキリとした収納方法を考えていきます。

また、キッチンは基本大人が主役ですので、ママやパパの使いやすさを優先します。もちろん、子どもが大きくなって手伝うようになったら、子どもの視点を入れて収納を考えるようにすればいいでしょう。

このように、キッチンの形態だけではなく、ご家族の好み、動き方などでも収納は大きく変わりますので、整理収納に『正解』はありません。
そのため、整理収納アドバイザーはその豊富な経験から、ご家庭に合わせてオリジナルの収納方法をデザインしているのです」


これまで、なんとなく「これはここなら使いやすいだろう」と自分で勝手に決めていました。

実際、ちょっと使いづらいな、面倒だなと思ってもだんだん慣れてくると、その面倒は当たり前と思うようになっていました。

キッチンは「ママの城」ではない。

仕事でも誰か一人だけがわかっている状態では、チームでうまく業務をこなせません。

「ホビー」として好きなように詰め替えたりしていた収納方法が、実は自分でも使いづらい環境を作ってしまっていたのですね。

パパや子どもたちからの「あれどこ?」は、キッチン収納を見直す警報だったようです。


▼今回お話を聞いたマイスターさん

内山ミエさん/ヒバリ舎

<ライフスタイルデザイナー>

ワンオペ育児と家事で体調を崩したことをきっかけに、整理収納アドバイザーとして2014年から活動を開始。

その方それぞれのライフスタイルに合った、機能性と”気取らない美しさ”を提案している。

ママニューとのコラボメニューを掲載中です♡


もくじ

第1話(6月12日)
おもちゃが散らかりにくい部屋づくり。


第2話(6月28日)
子どもが自分でお着替えをしたくなる部屋。


第3話(7月16日)
プリントや子どもの作品の山をストレスフリーに片付ける。


第4話(8月21日)
家族も使いやすい収納で、自分も料理と食材管理が楽になるキッチンづくり。


第5話(9月5日)
使っていない食器類とお別れして、おしゃれで使いやすい食器棚に。

整理収納といってもご家庭によって方法は千差万別です。
「うちではどうするといいのだろう」と気になった方は、片付けのプロに相談してみると、悩んでいたことがあっという間に解決することもあります。
1度試してみてもいいですね。

プロへの依頼を悩んでいる方へ

ママニューでは、整理収納アドバイザー作り置き代行出張撮影カメラマンなど、素敵なマイスターさんたちをご紹介しています。

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